東播磨地域の基幹病院として地域医療に貢献すべく、消化器疾患を中心として外科領域全般を対象に治療を行います。また当圏域における緊急症例に関しては原則として必ず対応させていただきます。
今年度外科スタッフは、新たに専攻医2名(専攻医3年目3名、2年目 4名、1年目2名)を迎え、専攻医9名とスタッフ9名の総勢18名体制で、若い外科医のパワーを活用し、フットワークを一層軽くしてチームワークよく診療にあたりたいと考えております。
昨年1年間の手術症例数は、ここ数年と同様1300件超で大きな変わりはありません。コロナ感染症が5類に移行後も当院に救急症例が集中している現状は変わらず、ほぼ毎日緊急手術を行っている状況です。昨年度導入した下部直腸がんに対するTaTME(経肛門的全直腸間膜切除術)も順調に症例を重ね、根治性の向上と手術時間の短縮に寄与しています。昨今の消化器外科領域における大きな流れであるロボット支援手術も胃癌、直腸癌に対して行っておりますが、今年度からは盲腸癌やS状結腸癌などの結腸癌症例にも適応を広げる予定です。さらに今年度は肝胆膵領域の人員増を予定しており、難治性癌の代表である膵臓癌や肝門部胆管癌に対しても集学的治療を駆使して外科的に積極的にかかわっていきたいと考えております。当科のモットーである「あきらめない外科」を実践すべく形成外科や心臓外科と合同で腹壁再建や血管再建も積極的に行っております。
増加する手術症例に対応すべく今年度から手術室が2室増室されますが、手術室を効率よく運用して、手術前に患者さんをあまりお待たせしないように心掛けております。
本年も当科のモットーである「ことわらない」「あきらめない」「待たせない」を実践し、フットワークを軽くしてアクセスのよい外科を目指していきたいと考えています。