近年新しい糖尿病治療薬が続々と開発されています。それに伴い治療選択の幅が広がっており、うまく組み合わせることで、その方に適した治療ができるようになりつつあります。今回はその新しい薬剤のうち１つをご紹介致します。ただし、今回紹介する薬剤が全ての方に適正があるわけではありません。主治医がみなさんの状態にあわせてその都度適切な処方をしていますので必ず主治医の指示に従うようにお願い致します。

#03 GLP-1受容体作動薬

図1 GLP-1によるインスリン分泌機序¹⁾

GLP-1（ジーエルピーワン）は、もともと私たちの体にあるホルモンで、血糖値を下げるインスリンを膵臓から分泌させる働きがあります¹⁾。食事をして、消化管の中に食べ物が入ってくると、小腸からGLP-1が分泌され、その一部は、血液の中を流れて膵臓に運ばれます¹⁾。膵臓にたどりついたGLP-1は膵臓で作用し、膵臓からインスリンが分泌されると血糖値が下がります¹⁾。GLP-1受容体作動薬はGLP-1に似た構造の成分を体内に投与し、GLP-1と同じ働きをさせる薬です。

1)引用　日本イーライリリー株式会社『知りたい！糖尿病　GLP-1受容体作動薬とは』
https://www.diabetes.co.jp/dac/coexistence/glp-1（2021/7/22）

リベルサスの開始用量と斬増法

2)リベルサス　添付文書
https://www.info.pmda.go.jp/go/pack/2499014F1021_1_02/（2021/8/22）

主な副作用

胃腸障害：使い始めに吐き気、下痢、便秘などの胃腸症状があらわれることがあります　¹）

低血糖：GLP-1受容体作動薬は空腹時には働かず、食事をとって血糖値が高くなったときに働くため、低血糖を起こしにくいといわれています。¹） ただし、SU薬やインスリンと一緒に使う場合は低血糖への注意が必要です ¹）

1)引用　日本イーライリリー株式会社『知りたい！糖尿病　GLP-1受容体作動薬とは』
https://www.diabetes.co.jp/dac/coexistence/glp-1（2021/7/22）

注意事項

• １日のうちの最初の食事又は飲水の前に空腹の状態で服用してください。^３)
• コップ約半分の水（120㎖以下）で内服してください 。^３)
• 服用時及び服用後少なくとも30分は、飲食及び他の薬剤の経口摂取を避けてください 。^３)
• 分割・粉砕及びかみ砕いて服用しないでください 。^３)
• PTPシートはミシン目に沿って切り取ってください 。^３)
• 湿気と光の影響を受けやすいため、内服直前にPTPシートから取り出すようにして下さい。^３)

3)引用文献『服薬指導箋（リベルサス　 錠を内服されている方へ）』
https://www.msdconnect.jp/static/mcijapan/pdf/rybelsus_productassistance_001.pdf（2021/7/22）

※病態に応じて処方されるため、全ての方に適しているわけではありません。必ず主治医の指示に従うようにお願いします。

• vol.3　GLP-1受容体作動薬

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