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#12 糖尿病と動脈硬化 | 加古川中央市民病院
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#12 糖尿病と動脈硬化

今回は、糖尿病と動脈硬化について説明させて頂きます。糖尿病の、発症初期は自覚症状がほとんどなく、健康診断や血液検査等で発見されることが多いです。その為、糖尿病の合併症は検査を受けないとわからない事も多くあります。合併症の一つである動脈硬化の検査をご紹介しますのでぜひご一読ください。

糖尿病と動脈硬化

高血糖の状態が続くと身体中の血管で動脈硬化が進行し様々な合併症を引き起こします。動脈硬化が進行すると血管や心臓にも負担がかかり、様々な病気の原因となります。
糖尿病の合併症では、神経障害、網膜症、腎症が有名ですが、脳血管障害や冠動脈疾患、下肢閉塞性動脈硬化症等
様々な動脈硬化が原因で起こる疾患にも注意が必要です。

動脈硬化ってなに?

動脈は、内膜、中膜、外膜の3層でできたパイプのような構造で、心臓から勢いよく押し出される血液を全身に届ける役割を担っています。その血液に乗って、酸素や栄養分が全身の細胞に届けられます。

動脈硬化は動脈壁の中にコレステロール等が溜まってしまい血管が狭く、固くなった状態の事を言い、「加齢」「肥満」「喫煙」「糖尿病」等様々な要因によって引き起こされる病態です。

血糖コントロールを良好に保ち、動脈硬化やその他の合併症の進行を防ぐようにしましょう。

血圧脈波検査(CAVI/ABI)

当院でも行っている簡単な動脈硬化の検査の一つです。

仰向けに寝転んだ状態で、両腕と両足首の4か所の血圧と脈波を測定します。血圧測定と同じ感覚で出来る簡便な検査で、検査結果もすぐに分かります。

CAVI(キャビィ):動脈の硬さの指標

CAVIの値が9.0以上の場合は動脈硬化が進んでいる可能性があります。

9.0≦CAVI 動脈硬化の可能性
8.0≦CAVI<9.0 境界域
CAVI<8.0 正常範囲

ABI(エービーアイ):動脈の詰まりの指標

ABIの値が0.9以下の場合下肢閉塞性動脈硬化症の疑いがあります。

1.41≦ABI 足首の血圧が高く石灰化の可能性
0.91≦ABI≦1.4 正常範囲
ABI≦0.9 末梢動脈疾患の可能性
参考文献:日本糖尿病療養指導士認定機構(編・著)糖尿病療養指導ガイドブック2020
血管診療技師(CVT)テキスト脈管診療にかかわるすべてのスタッフの為に
メディカルテクノロジーVol38 No.4/2010

臨床検査室
臨床検査技師 岡村大輔
ピザ作りにハマっています!力を入れて生地を捏ねないと美味しく焼きあがらないのでいい運動になっています!皆さんもぜひ作ってみてはいかがでしょうか

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